コンパクトにRyzen9 Pro搭載でコスパ抜群:GMKtec NucBox M7 Proレビュー
CPU | Ryzen 9 PRO 6950H |
メモリ | 32GB / 64GB |
ストレージ | 1T / 2T |
GPU | AMD Radeon 680M (内蔵GPU) |
大きさ | 132×125×58mm |
重さ | 635g |
価格 | 6-7万円 |
Ryzen9×32GBメモリの高コスパPC
CPUに「AMD Ryzen 9 PRO 6950H」を搭載した高コスパミニPC。
ネットサーフィン・動画視聴はもちろん、仕事や軽めのゲーミングまで幅広い用途に活用できる高性能モデルです。
NucBox M7 Proの概要
GMKtec NucBox M7 ProはCPUに「AMD Ryzen9 6950H」を搭載したミニPCです。Ryzen9はAMDのCPU中で最上位モデルであり、ネット・動画視聴はもちろん、ビジネスや軽めのゲーミングまで対応可能です。高性能ながら片手で持てるほどコンパクトで軽量です。内蔵GPUでは重いゲームは難しいものの、Oculinkで外付けGPUを使用すれば重たいゲームまでサクサク動く性能があります。
HDMI、ディスプレイポート(DP)、USB Type-C×2、USB3.2×3、USB2.0×2、LANポートなど端子も充実しています。最大で4画面出力も可能なため、周辺機器を接続するだけで簡単にデスクトップ環境を構築することができます。コンパクトながら優れた拡張性を持ち、場所を取らずに快適なパフォーマンスを発揮します。非常にコストパフォーマンスに優れた高性能ミニPCです。
スペック
項目 | 内容 |
---|---|
OS | Windows 11 Pro |
CPU | AMD Ryzen 9 PRO 6950H |
グラフィック | AMD Radeon 680M |
メモリ | 32GB / 64GB |
ストレージ | 1TB / 2TB |
ストレージ拡張 | PCIe 3.0 M.2 Type 2280 ×2スロット (各スロット最大2TB、合計最大4TBまで対応) |
前面ポート | OcuLink(PCIe4.0×4) ×1 USB3.2(Gen2) ×2 USB Type-C ×1 3.5mmイヤホンジャック ×1 電源ボタン ×1 |
背面ポート | USB2.0 ×2 DisplayPort(8K@60Hz) ×1 HDMI 2.1(8K@60Hz) ×1 LANポート(2.5G RJ45) ×2 USB Type-C ×1 DCジャック ×1 セキュリティロック ×1 |
側面ポート | なし |
ネットワーク | Wifi 6 Bluetooth 5.2 |
大きさ | 132×125×58mm |
重さ | 635g |
外観・インターフェース
GMKtec NucBox M7 Proの外箱はグレーの立方体。シンプルでグレーというのがミニマルで、ミニPCっぽいですね。
外箱を開けると本体が現れます。すっぽりはまっています。
内容物は本体・電源アダプター・HDMIケーブル・VESAマウント用のブラケット・説明書です。HDMIケーブルが付いているのがお得感ありますね。説明書は日本語対応です。
表面は黒い半透明のプラスチックで、左上にGMKtecのロゴがあります。半透明のカバーの内部には冷却用のファンが透けて見えます。このカバーを左回しに回すとファン・本体内部にアクセス可能です。なお、右上のRyzen Pro 9はシール、ふたの開け方のインストラクションは保護フィルム上の印刷です。
前面はUSB3.2ポートが2つ、イヤホンジャック、電源ボタン、Oculing、USB Type-Cがあります。USBやイヤホンが前面にあるのは良いですね。Oculinkのおかげで外付けGPUが取り付けられます。
背面にはUSB2.0ポートが2つ、LANポートが2つ、ディスプレイポート(DP)が1つ、HDMIポートが1つ、USB Type-Cが1つ、DCジャックがあります。HDMI、Type-C、DPを使えば背面配線でデュアルモニター、トリプルモニター環境が構築できます。必要であればセキュリティーロックも可能です。
右側面・左側面は排熱スリットのみで、ポートはありません。
ベンチマーク
各種ベンチマークソフトやゲームのベンチマークスコアは以下の通りです
ソフト | スコア | 解像度 | 評価 |
---|---|---|---|
Cinebench (Single Core) | 1581 | - | - |
Cinebench (Multi Core) | 13504 | - | - |
Geekbench 6 (CPU Single Core) | 2175 | - | - |
Geekbench 6 (CPU Multi Core) | 10376 | - | - |
Geekbench 6 (GPU OpenCL) | 31566 | - | - |
Geekbench 6 (GPU Vulkan) | 29803 | - | - |
3D MARK (Steel Nomad Light) | 2518 | - | - |
3D MARK (Time Spy) | 2845 | - | - |
3D MARK (Steel Nomad) | 414 | - | - |
ファイナルファンタジー14 | 4051 | 1920×1080 | 普通 |
ファイナルファンタジー15 | 3418 | 1920×1080 | 普通 |
ドラゴンクエストX | 10104 | 1920×1080 | すごく快適 |
ストリートファイター6 | 50 | 1920×1080(Normal) | 設定変更が必要 |
ストリートファイター6 | 100 | 1920×1080(Low) | 快適 |
Cinebench(R23)のスコアがシングル:1000以上、マルチ:15000以上と非常に高性能なCPUです。多少重たいブラウジング、動画視聴であっても全く問題ないスペックです。内蔵GPUではありますが、ドラゴンクエストXであれば非常に快適に動作します。一方、高解像度な3Dグラフィックを必要とするゲームの快適動作は厳しいでしょう。
Cinebench
Cinebench(R23)はシングルコア:1581、マルチコア:13504と好スコア。
Geekbench 6
Geekbench 6では、CPUについて、シングルコア:2175、マルチコア:10376ミドル~ハイエンドクラスのCPUに匹敵する性能です。GPUのスコアはミドルレンジの性能です。一般的なクリエイティブ作業(画像編集、軽めの動画編集)、一部のDレンダリングなどが可能です。
3D Mark
3D Markのスコアは「軽いゲームや一般的な事務作業向けのPCに搭載されるGPUの性能」と言えるでしょう。
ファイナルファンタジー14(FF14)
FF14は1920×1080の通常画質で「普通」でした。通常プレイが可能なレベルです。
ファイナルファンタジー15(FF15)
FF15は1920×1080の通常画質で「普通」でした。通常プレイには支障がないでしょう。
ドラゴンクエストX(DQX)
DQXは1920×1080の標準画質で「すごく快適」でした。DQXは内蔵GPUで快適にプレイ可能です。
ストリートファイター6(SF6)
SF6は1920×1080(Normal)では「設定変更が必要」と明確にカクつきました。Normal画質でのプレーは厳しい結果です。
画質を1920×1080(Low)とすると「快適」となりました。画質を落とせば快適に遊べます。
CrystalDiskMark
GMKtec NucBox M7 Proには「Crucial製のSSD」が使用されています。CrystalDiskMarkの結果では
- 読み込み速度(シーケンシャル):3549 MB/s
- 書き込み速度(シーケンシャル):3150 MB/s
- 読み込み速度(ランダム):621 MB/s
- 読み込み速度(ランダム):421 MB/s
と、シーケンシャルアクセス・ランダムアクセス共に十分高速な読み書きが可能です。
まとめ
GMKtec NucBox M7 ProはRyzen 9 Proを搭載しているため、ほとんどの作業を快適にこなすことができるミニPCです。ブラウジング・動画・画像編集・簡単な動画編集など、使用していて全く性能不足を感じません。内蔵GPUのため「高画質・高負荷な3Dグラフィック用途」では多少カクつきを感じますが、そのような用途でミニPCを選ぶ人は少数だと思います。
内蔵GPUのため「高画質・高負荷な3Dグラフィック用途」では多少カクつきを感じますが、そのような用途でミニPCを選ぶ人は少数だと思います。小~中程度の負荷のかかる作業を快適にこなせるため「ゲームはしないけどコンパクトで高性能なPCが欲しい」という人におすすめです定価は8万円台ですが、セール時には6万円台になるため、非常にコストパフォーマンスの優れたミニPCです。