東京エレクトロンの企業研究:売上・年収・特徴

会社概要

東京エレクトロン 企業解説

東京エレクトロン(TEL)は半導体製造装置の製造・開発・販売を行う装置メーカーです。1963年に設立された会社で、売上高は2兆38億円(2022年)、営業利益率29.9%と極めて高収益企業です。

数多くの半導体製造装置で世界シェア1位を獲得しており、日本を代表する「高シェア・高収益・高年収企業」です。

東京エレクトロンの求人情報

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エンジニア

沿革

東京エレクトロン 企業解説

東京エレクトロンは1963年、東京エレクトロン研究所として設立されました。当初は、半導体の技術専門商社として、半製造装置の輸入販売や国内生産を行っていました。

1970年代、ドルショックやオイルショックにより打撃を受けた日本経済を受け、東京エレクトロンは事業形態を見直し、カーラジオ、カーステレオ、電卓などの生産・輸出から撤退し、付加価値の高い半導体製造装置や電子部品に特化した企業へと改革しました。

1989-1991年には「半導体製造装置メーカー売上高世界ランキング1位」を3年連続で獲得しています。

2022年には売上高2兆円を突破し、世界第4位の売上高を誇る、世界を代表する半導体製造装置メーカーとなりました。

主要事業

東京エレクトロン 企業解説

東京エレクトロンの主要事業は「半導体製造装置の開発・製造」です。

半導体製造装置とは、成膜/塗布、エッチング、洗浄、リソグラフィ装置など、半導体製造に必要な装置の総称です。すなわち、東京エレクトロンは「半導体に必要な装置」を作る会社です。

東京エレクトロンは数多くの製品を有していますが、その多くで世界シェア1位・2位を取っており、高シェア・・高収益企業です。

半導体製造プロセスとTELの製品群

東京エレクトロン 企業解説

半導体製造プロセスは、極めて多様かつ複雑な工程であるため、一口に半導体製造装置と言っても多種多様な装置があります。

東京エレクトロンは

  • 成膜
  • フォトレジスト塗布・露光・現像
  • エッチング
  • 洗浄
  • ウェーハプローバ
  • ウェーハボンディング
  • ウェーハ/ダイシングフレームプローバ

など、素子形成、貼り合わせ、ウェーハ検査、パッケージング検査まで、半導体製造プロセスのほぼ全工程に製品を有しています。

すなわち、半導体プロセスはTELの装置なしでは稼働が出来ないため、半導体産業の伸びと共に、TELの売上・シェアも増加していくことが期待出来ます。

業績

東京エレクトロン 企業解説

東京エレクトロンの売上高は2兆2090億円(2023年)と、過去最高益を達成しています。また、売上高成長率は18.2%(5年平均)と極めて高い成長率で推移しており、今後も業績の拡大が大いに期待できる企業です。

本業で稼ぐ力を示す営業利益も、6177億円(2023年)と過去最高です。営業利益率は27.9%と過去最高を更新、日本の製造業の中でもトップクラスの高収益企業です。

特徴➀:4つのキープロセスを網羅する製品群

東京エレクトロン 企業解説

東京エレクトロンは半導体製造のキープロセスである

  • 成膜
  • 塗布・現像
  • エッチング
  • 洗浄

4つの工程において製品を有する、世界唯一のメーカーです。

すなわち、4つの工程の製品すべてで高シェアを維持できれば、半導体産業の成長に加速される形で、売上高・営業利益も大きく成長することが期待出来ます。

また、東京エレクトロンは利益を社員に還元する企業であるため、今後も継続した年収増加が期待できる、稀有な日本企業です。

特徴➁:EUV用塗布・現像装置シェア100%

東京エレクトロン 企業解説

半導体は年々微細化していますが、次世代半導体に必要不可欠な装置がEUV露光機です。EUVは極短波長光(Extreme UltraViolet)の略で、波長13.5nmの極めて短波長の光(軟X線)です。

EUVを使用することで、

  • 微細化
  • スループット工場
  • コスト削減

が可能となるため、今後、半導体製造においてはEUV露光が主流になると考えられます。

東京エレクトロンはEUV露光用の塗布・現像装置のシェア100%です。今後、加速度的に普及するEUV露光により、TELの塗布・現像装置の売り上げ・利益も増加することが大いに期待できます。

特徴➂:高シェア製品群

東京エレクトロン 企業解説

TELは半導体製造のほぼ全工程に製造装置を有しますが、そのほとんどで世界シェア1位または2位を獲得しています。

半導体製造は企業の利益のみならず、安全保障上の問題でもあり、国の威信をかけた戦いでもあります。その中でも高シェアを維持している東京エレクトロンの装置は、極めて高い技術と顧客評価を得ていると言えます。

特徴➃:販売した装置が更なる利益を生む

東京エレクトロン 企業解説

東京エレクトロンのビジネスは販売した装置が継続的な利益を生むビジネスモデルです。TELは年間6000台、累計82000台もの半導体製造装置を販売しています。

半導体製造装置は購入していおしまいではなく、安定稼働のための保守やメンテナンスが欠かせません。TELには専門性の高いフィールドエンジニアが4700名も在籍しており、顧客の課題解決の対価として、継続的な利益が得られるのです。

今後も、高シェアであるTELの装置販売台数増加に伴い、保守・メンテによる継続的な利益も増加していくことが期待されます。

東京エレクトロンの年収

東京エレクトロン 企業解説

東京エレクトロンの年収は1398万円(2023年)と、超高年収企業です。2022年度の比較では、電気機器業界全246社中1位、全上場企業3736社中17位と、日本の年収トップ企業と言っても差し支えないでしょう。

半導体/製造装置市場の成長性

東京エレクトロン 企業解説

半導体市場は2030年に100兆円を超える巨大市場に成長する見込みです。また、WFE市場(半導体製造装置市場)も、半導体市場と連動し、拡大の一途を辿ると予想されています。

今後も、現状の高い市場シェアを維持できれば、TELの更なる増収・増益が期待出来るでしょう。

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