株式・株とは何か:企業がお金を集める仕組み

株式とは
株式・株とは「企業が資金調達を目的に発行する証券(証明書)」です。
企業が事業を行うには資金が必要です。そのため、企業は「株式」を発行し、投資家からお金を集めます。
株式は「企業の所有権を細かく分けたもの」であり、その証明として投資家に発行される証券です。投資家は株式を購入することで、その企業の一部を所有することになります。
株式の役割:お金を集める
株式の役割は一言で「会社が広くお金を集めるための手段・道具」です。
会社が事業を行うためには
- オフィスの家賃
- パソコンなどのオフィス用品
- 新工場の建設費用
など、大きなお金が必要となります。企業は常にお金を集めることが必要なのです。企業がお金を集めるための1つの手段が「株式」なのです。
会社設立の例:どうやってお金を集めるか
分かりやすく「あなたが会社を設立する場合」を考えてみましょう。
例えば、あなたは新しいドライヤーを開発し、自社工場で製造・販売する会社を作りたいと考えています。そのためには、開発費用・工場建設費用・広告費用などたくさんの資金が必要です。資金集めには大きく以下の3つの方法があります。
- 自分で貯める
- 銀行から借りる
- 株式で集める
自分で貯める
真っ先に思い浮かぶのがコツコツと自己資金を貯めることです。返済の必要がなく、自由に使えるお金である一方で、お金を貯めるのには時間がかかってしまいます。
銀行から借りる
では、銀行からの借り入れはどうでしょうか?ある程度のお金は貸してくれるかもしれません。しかし、銀行が貸すお金は、必ず返済することが前提です。実績のないあなたに大きなお金を貸すことはありません。
株式を発行する
自己資金も少なく、銀行からも思うように借りられない。この時に考えられるのが、「多くの人に協力してもらう」という方法です。
「私の会社のアイデアに賛同して、お金を出してくれませんか?利益が出たら、出資額に応じて還元します。ただし、事業がうまくいかなかった場合は、お金を返せないかもしれません。」
と呼びかければ、あなたの才能に期待した人がお金を出してくれるかもしれません。このようにして多くの人から資金を集める仕組みが、まさに「株式」の考え方です。
株式は「会社の一部を持つ権利」を証明するものです。企業が資金を集めるために発行し、それを買った人(投資家)が「株主」となります。
株式を発行して得たお金は「資本金」として、事業の元手になります。このお金は、銀行から借りたお金と違い、原則として返す必要がありません。
このように、株式は企業にとって「返済しなくてよいまとまった資金」を確保できる資金調達方法です。
株主のメリット
株式は「企業の所有権を細かく分けたもの」であり、その証明として投資家に発行される証券です。投資家は株式を購入することで、その企業の一部を所有することになります。
株主は会社の一部を所有しているため、会社の利益に応じて配当を受け取ることができます。 企業は株主からの資金提供によって事業を展開し、株主はそのリターンを得ることができます。つまり、株式は企業と投資家の双方にとってメリットのある仕組みなのです。