味の素の企業研究
基本情報
売上高 | 13591億円 (2023年3月) |
営業利益 | 1489億円 (2023年3月) |
営業利益率 | 10.9% (2023年3月) |
年収 | 1047万円 (45.0歳) |
従業員平均年齢 | 44.6歳 |
残業時間 | 24.8時間 |
有休取得日数 | 15.6日 |
勤続年数 | 20.3年 |
従業員数 | 3335人 |
本社所在地 | 東京 |
勤務地 | 岩手, 宮城, 埼玉, 東京, 神奈川, 新潟, 石川, 長野, 静岡, 愛知, 大阪, 岡山, 広島, 香川, 福岡 |
初任給 |
学部:234000円 修士:246000円 博士:295000円 |
3年後離職率 | 2.1% |
大卒・大学院卒採用数 | 120人 |
HP | https://www.ajinomoto.co.jp/ |
製品 |
|
証券コード | 2802 |
(出典:就職四季報, EDINET, リクナビ2025, マイナビ2025)
年収・残業・業績推移
(出典:就職四季報, EDINET, リクナビ2025, マイナビ2025)
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味の素の概要
味の素株式会社は「味の素等を製造・販売する日本最大級の食品メーカー」です。味の素で培った「アミノサイエンス」を活かし、うま味・風味調味料、栄養食品、再生医療用材料、半導体材料なども提供しています。
半導体材料では層間絶縁材料である「味の素ビルドアップフィルム(ABF)」を提供しており、層間絶縁材のシェアほぼ100%を獲得しています。
年収は1047万円(45.0歳)と食品メーカーの中でもトップクラスであり、転職市場でも非常に人気の高い企業です。
味の素の求人情報
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味の素株式会社
【東海事業所/三重】AJIPHASE技術開発担当
年収:580万円~930万円
勤務地:三重
味の素の事業内容
味の素グループは、アミノ酸の知見を活用した「アミノサイエンス」をベースに事業展開を行っています。
アミノサイエンスとは味の素が提唱する造語で、「アミノ酸の働きにこだわった研究プロセスや実装化プロセスから得られる多様な素材・機能・技術・サービスの総称」です。
味の素は、アミノサイエンスを生かし、調味料、健康・栄養食品、機能性材料などを幅広く提供してます。
味の素グループには大きく分けて2つの事業があります。
- 食品系事業
- アミノサイエンス系事業
アミノサイエンスを調味料、食品、冷凍食品などに生かした事業。
アミノサイエンスをヘルスケアや半導体材料に活かした事業。
売上高の多くは食品事業が占めていますが、ヘルスケアなどのアミノサイエンス系事業も売り上げに貢献しており、単なる食品メーカーに留まらない強みを持ちます。
食品系事業
食品系事業では
- 調味料、栄養、加工食品
- 味の素、ほんだし、コンソメ、香味ペースト、カップスープなど
- コーヒー
- ブレンディ、CAFE LATORYなど
- 冷凍食品
- ギョーザ、からあげ等
など、幅広い製品を、幅広い国と地域で製造・販売しています。
アミノサイエンス系事業
(出典:味の素の資料を基に筆者作成)
- 医薬用・食品用アミノ酸
- 電子材料等
- バイオファーマサービス
医療に必要な輸液(点滴)に添加される、高品質なアミノ酸を提供。また、バイオ医薬品・再生医療に必須な培地(培養細胞が繁殖するために必要な栄養源)を提供する。
電子材料・化成品を提供。特に、半導体パッケージ用基板に使用される層間絶縁材料「味の素ビルドアップフィルム(ABF)」を提供しており、層間絶縁材料で世界シェア95%以上。
アミノ酸・核酸の製法開発で培った技術を利用した、医薬品の開発製造受託(CDMO)を実施。核酸医薬の分野では、安価で大量製造が可能な独自の製法「AJIPHASE」を利用した事業を展開する。
単なる食品に留まらず、アミノサイエンスを生かした医薬・電子材料を提供しています。特に、今後も高い成長が期待される半導体産業において高いシェアを誇る「味の素ビルドアップフィルム(ABF)」を提供している点も、他社にない強みです。
味の素ビルドアップフィルム(ABF)とは
味の素ビルドアップフィルム(ABF)は、パソコンやスマホの心臓部であるCPUの絶縁材に使用されるフィルムです。ABFは層間絶縁材料においてほぼ100%のシェアを誇ります。
半導体デバイスは、回路を描いた小さなICチップを「半導体パッケージ」接続・固定することで製造されています。
半導体パッケージは、ICチップと外部を接続することで、チップを湿気・ほこりから保護しながら、電源共有・電気信号の入出力を行うことが可能となります。また、チップの放熱を促進する役割もあります。半導体パッケージの中で活躍するのが「味の素ビルドアップフィルム」です。
ICチップ回路の微細化に伴い、半導体パッケージ基板の配線も微細になっています。その中で、CPUの土台にはビルドアップ基板と呼ばれる部材が使われています。
ビルドアップ基板において、従来は層間絶縁材料を塗布したのち、レーザー加工と銅メッキを繰り返すことで、1層ずつ配線を形成し、最終的に立体的な配線が行われていました。
従来の液体絶縁材料(インキ塗布)を用いたプロセスでは
- 塗布・乾燥が必要で工程数が多い
- 塗布プロセスで平滑性が悪い
- 液体のため配線間に気泡が残る
などの課題が存在していました。そこでイノベーションとなったものが味の素ビルドアップフィルムです
味の素ビルドアップフィルムでは、絶縁材料にフィルムを用い、塗布ではなくラミネートプロセスで層間絶縁層を形成します。ABFを用いることで
- 工程数を削減できる
- フィルムのため表面平滑性が高い
- フィルムで気泡が残らない
などのメリットがあります。この発明により、層間絶縁材料は味の素ビルドアップフィルム(ABF)がデファクトスタンダードになり、味の素は送還絶縁材の世界シェア95%以上を誇ります。
なお、味の素ビルドアップフィルム(ABF)はレーザー加工と銅メッキを行うことで配線層の形成が可能です。
今後の事業方針
味の素は今後、以下の4領域に注力していくと発表しています。
- ヘルスケア
- フード&ウェルネス
- ICT
- グリーン
核酸医薬受託事業(AJIPHASE)や再生医療用培地などの製造・販売。
レシピ情報を提供するオウンドメディアやECサイト、D2C(Direct to Consumer)ビジネスを手掛けることで、顧客の嗜好に合わせた食品やサプリ面とを提供するビジネス。また、健康ニーズに合わせた献立、日々の食事バランスが取れているかチェックする食事診断アプリ、冷凍食品の開発、サプリメントの提供など、生活を豊かにする食事の提供も行う。
味の素ビルドアップフィルム(ABF)に代表される高機能材料で、高成長市場である半導体にアプローチする事業。
培養肉やプラントベース食品など、環境負荷の小さな食品を提供する事業。
今後は、食品メーカーとして培った技術力をベースに、高成長が見込まれる市場にアプローチしていくとしています。
味の素の売上・シェア
2019年3月 | 11274億円 |
2020年3月 | 11000億円 |
2021年3月 | 10714億円 |
2022年3月 | 11493億円 |
2023年3月 | 13591億円 |
売上高成長率(5年平均) | 4.8% |
(出典:就職四季報, EDINET, リクナビ2025, マイナビ2025)
味の素の売上高は13591億円(2023年3月)です。
味の素は食品メーカートップクラスの売り上げ規模を誇ります。
(出典:味の素の資料を基に筆者作成)
味の素は食品・化成品において数多くの国内・世界シェアトップを獲得しています。例えば、味の素では日本・フィリピン・タイ・ベトナム等で圧倒的な世界シェアトップを獲得しています。
また、半導体基板用層間絶縁フィルムである味の素ビルドアップフィルム(ABF)では世界シェア95%以上とほぼ独占状態です。
味の素の年収
2019年3月 | 982万円 (44.0歳) |
2020年3月 | 956万円 (44.0歳) |
2021年3月 | 997万円 (44.0歳) |
2022年3月 | 1047万円 (44.0歳) |
2023年3月 | 1047万円 (45.0歳) |
年収成長率(5年平均) | 1.6% |
(出典:就職四季報, EDINET, リクナビ2025, マイナビ2025)
味の素の年収は1047万円(45歳)です。
味の素の年収は食品メーカーの中でもトップクラスであり、転職市場でも非常に人気の高い企業です。
味の素の強みと特徴
味の素の強み・特徴①:食品事業の高シェアと安定性
味の素は主力事業である食品事業において、圧倒的な国内・世界シェアを獲得しています。特に、うま味調味料では国内シェア93%、フィリピンのシェア100%、タイでのシェア90%と、極めて高シェアを有しており、世界的に強固なブランドを構築しています。また、コンソメ等その後の調味料でも国内外で高シェアを獲得しています。
高いシェアにより、国内外で安定した利益を稼ぎ出すことができ、安定した経営が可能な強みがあります。また、今後もシェアが急激に崩れることは考えづらく、今後も盤石な経営が続く点が大きな強みです。
味の素の強み・特徴②:アミノサイエンスによる多角事業展開と安定経営
味の素は世界一のアミノ酸技術をベースとして、食品・非食品事業どちらも手掛けている点が強みです。味の素や冷凍食品といった盤石の事業のみならず、味の素ビルドアップフィルムや医薬品開発・製造受託にも事業を展開しています。
安定した食品事業で稼ぎ出した利益を、高成長市場である半導体・医薬品などに投資することが可能となり、今後の成長が見込めるでしょう。また、多角的な事業展開により、一事業の業績が悪化しても、会社全体が崩れることがない点も、味の素の大きな強みです。
味の素の志望動機
志望動機①(就職)
「身近な食品から人々の暮らしを支えたい」という思いがあるため御社を志望いたします。御社は、世界で初めて「うまみ調味料」を製品化した会社であり、うま味調味料においては国内外で圧倒的シェアを誇ります。味の素の食品は国民が毎日口にするものであり、そのような食品を開発することは、人々の暮らしを支える夢のある仕事だと思っています。
私は「人々の生活に大きな影響を与える仕事がしたい」という夢があり、大学でも化学を学んできました。企業においても「自分の仕事が人の役に立っている実感」を得たいと考えています。御社の環境の中で、化学の知識を生かした食品開発を行い、ひいては世界中の人々の暮らしを支えたいと考えているため、御社を志望致します。
志望動機②(転職)
「生物学の知識を生かして、半導体材料開発を行いたい」という思いがあるため御社を志望いたします。現職では大手製薬会社で「◎◎という医薬品の研究開発に従事しており、チームで新規医薬品の開発を行ってきました。近年の半導体産業の成長性を目の当たりにする中で「最先端の半導体材料に携わり、世界で活躍したい」という思いが芽生えるようになりました。
御社はアミノサイエンスを生かした「味の素ビルドアップフィルム(ABF)」の製造・開発も行っているとお聞きしており、食品メーカーでありながら、最先端の半導体材料も手掛けています。御社において、これまで培ってきた生物学・医薬品の知識を活かしながら、ABFの研究開発に従事し、ひいては世界の半導体メーカーを相手に活躍したいため御社を志望します。
味の素の競合他社と違い
AGCの競合他社は「明治・日清食品・キッコーマン・森永乳業・キューピー」などの大手食品メーカーです。
味の素は「半導体材料開発や医薬品開発受託も行っている点」が競合他社との大きな違いです。事業の多角的経営は味の素の大きな強みでしょう。
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味の素に向いている人・活躍できる人
年収を上げたい人
味の素の年収は1047万円(45.0歳)と高年収企業です。残業時間も24.8時間と多くはないため、効率良く稼げる会社と言えるでしょう。
「年収を上げたい」という人におすすめの企業です。
化学・材料・生物系出身の人
味の素は食品メーカーでありながら、化学・材料・生物系の知識が存分に活用できる就職・転職先です。
食品メーカーの安定性を感じながら、化学・材料・生物学を活かし、半導体材料・医薬品が開発できる、稀有な企業です。
味の素の求人情報
マイナビエージェント
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リクルートエージェント
味の素株式会社
【東海事業所/三重】AJIPHASE技術開発担当
年収:580万円~930万円
勤務地:三重