【リソグラフィ】液浸露光とは?
液浸露光とは?
液浸露光とは「露光装置のレンズとウェーハの間に純水を満たすことで解像度を高めた露光プロセス」のことです。
露光の解像度は以下のレイリーの式で表されます
R=k1×λ/NA
- R:分解能
- λ:波長
- k1:比例定数(プロセス係数)
- NA:開口数
液浸露光では、空気よりも屈折率の高い純水を用いることで「開口数」を向上させることになります。
解像度が上がる原理
図に通常の露光と液浸露光の比較を示します。液浸露光の場合、光源であるArFレーザー(193nm)の水に対する屈折率はn=1.44であり、空気のn=1.0よりも高く、ウェーハに照射される露光光の角度が緩和され、解像度が向上します。
従来と同じNAを用いた露光でも、ウェーハへの露光光の入射角を緩和することが可能となり、焦点深度が1.4倍に向上します。これにより、同じNAでも歩留まりの向上が見込めます。